院長コラム9月号
医療というのは難しいもので、その道で学んだプロに対応してもらうものだと思うのが一般的です。
確かに医学や歯学を学んだプロは、国家試験も通っているので、一般的な病気については、症状や治療についてよく知っていますが、ある特定の個人の病気となると、その成り立ちは、その人の生活をよく聞いたり調べたりしないと、本当の所はわからないし、ましてや治療法に至っては、人それぞれだと考えています。
現代のように、機械や時間に追われたストレスの多い社会では、病気の発生は生活習慣の中にあり、その原因を探るには、患者さんの生活の様子を詳しく知ることが大切で、治し方は患者さん自身が一番よく知っている事になります。
例えば歯茎が腫れて痛むという症状では、昨日飲みすぎたとか、連日仕事で夜遅かったとか、疲労が溜まっているなど何かしらの原因を見つける事ができます。
医療機関の良い受診の仕方は、全面的に医療者側にお任せするのではなく、まず自分の生活を振り返って、体に起きた異変の状態と原因を探り、その後でドクターのアドバイスや治療法についての説明を聞くようにすると、お互いに良いコミュニケーションがとれ、最善の治療法が見つかるように思います。