院長コラム3月号
新型コロナウイルス感染が世界中にひろがって社会不安をひきおこしています。このウイルスは人の肺など、呼吸器官に好んで住みついて肺炎を起こすのが特徴です。そもそも、ウイルスの仲間は私たちのまわりにたくさんいて、おなじみです。例えば、風邪のウイルスを始めとして、エイズウイルス、肝炎ウイルス、帯状疱疹ウイルスなどが有名です。
新型コロナウイルスの場合、ニュースでは感染した人に注目が集まっていますが、感染しても無症状か軽度の発症で済んでいる患者が大部分です。
これは特別よく効く薬を使ったからという訳ではなく、個人の免疫力の違いによるものです。
感染により体内に入ったウイルスは、血液中の白血球の中に35%ほどいるリンパ球というグループの働きで排除されます。このグループには、ウイルスの侵入を感知報告するもの、目印をつけるもの、目印を狙ってウイルスをっつけるもの、後片付けをするもの、同じウイルスに二度と感染しないようにするものなどがいて、人の健康を守っています。
今回の新型コロナウイルスは感染力が強いので、他からうつされない、うつさない努力と共に、ウイルス感染の治り方を知って、リンパ球がよく働く、ウイルスに打ち勝つ強い身体を作るために睡眠休養を十分取り、正しい食生活を送ると良いと考えています。