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院長コラム10月号

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3年前身近な人が亡くなり、口座凍結という事態になりました。悲しみの中で大変だったのは、銀行などからお金を引き出せるようにするには、故人の生前から死亡までの生きてきた過去を、戸籍謄本で繋がっていることを証明することでした。例えば、「そういえば、以前あの町に引越して10年過ごしたなどと会話したな」など思い出してです。

人は加齢と共に心身の衰えで、他人を思いやるどころか自分で物を考える事すら出来なくなる日が必ずきます。そうなる前に、残された人が始末をつけやすいように、自分の意思を書き残しておく必要があります。

その中で大事なことは二つあります。一つは、多くの人はピンピンコロリとはいかず、病院での闘病生活が待っています。この時どこまで生きるかが問題です。すでに本人は、自分の意思を表現できないので、家族が悩まないように、自分の頭がはっきりしているうちに、決めておくことです。もう一つは、人により多少の誤差はあると思いますが、所有財産のことです。一筆どうするか残しておくと安心だと思います。

人が楽に生き、楽に死んでいく為には、日々行先のことを考えて準備していくことが大事なことだと、私は考えています。

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